展覧会報告

2009/11/11

江戸園芸花尽し

《特別展》江戸園芸花尽し

会場:太田浮世絵美術館
会期:2009年10月1日(木)~11月26日(木)
最寄り駅:JR原宿駅・メトロ明治神宮前駅

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いつもなんとなく混んでいる原宿駅。
その喧噪からちょっと脇道に入ったところにあるこの美術館。
今回は、江戸園芸花尽しということで、植物が描かれた浮世絵を展示しています。
以前、こういう浮世絵を高木盆栽美術館で見ましたが、あちらが閉館してしまいましたので
懐かしく見ました。

植物が描かれた浮世絵といっても、洋画の静物画などと違って、植物は小道具です。
小道具と言ってもそれぞれ重要な位置を占めているのですが。

今もそうですが、江戸の人々が鉢植えを愛好し、
どんな家でも緑を欠かさなかったかという点には驚かされます。
Keitai_101こちらは江戸東京たてもの園の路地の入口ですが、この狭い空間にも鉢植えがいっぱいです。

この鉢植え=園芸植物を浮世絵で見る、という面白い展覧会です。
浮世絵ですので、もっぱら江戸時代の中後期から明治が主体となります。
歌舞伎絵も多いので、歌舞伎の知識があるともっと楽しめます。
歌舞伎を知らなくても、この絵のこの花が福寿草だな、などと絵の植物を確認しながら楽しめます。
また、鉢植えの鉢にもいろいろあります。この展覧会では鉢も展示しています。
園芸にはいろいろと奥深い世界があるようです。

ただし、浮世絵主体ですので、江戸初期の資料がないのが残念なところ。
そこは、これから行われる 江戸東京博物館『いけばな展』で補えるでしょうか。

合わせてみるのが楽しみです。

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2009/11/07

甲武鉄道と多摩

2009年11月7日(土)
本日は、立冬です。
立冬とは二十四節気のひとつで、現代では太陽黄経225°の日を立冬と定めています。
国立天文台の 天文情報センターには暦計算室というサイトがあります。ここの暦には暦要項という項目がありまして、毎年変わる二十四節気だけではなく、新たに加わった国民の祝日まで紹介されていて、さすが、天文方!というお仕事をしています。

そろそろ、冬、ということですが、ここ数日の日中はとても暖かく、秋の陽気。
とはいえ、夜は冷えるので、昼間の陽気にだまされてはいけません。
行く先々で咳き込む人をよくみかけます。
A型だろうと季節型だろうとインフルエンザや、風邪をひきやすい時期です。

陽気がよいのと、そろそろ運動不足なので、小金井公園に行きました。
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江戸東京たてもの園では特別展を行っていました。

特別展「甲武鉄道と多摩―中央線開通120周年記念」
会期:2009年10月10日[土]~12月20日[日]
会場:江戸東京たてもの園 展示室

明治から昭和(平成)までの中央線関連の展示がささやかに行われていました。
明治の資料は、やはり中央線ではなく品川付近の錦絵や、新聞記事から。
日野や豊田の資料が意外と充実(個人蔵の資料:切符や書類など)していて、郷土愛を感じます。

展示されていた資料の点数はそれほど多くありませんが、ピンポイントで中央線沿線住民および多摩地区の住民のこころをくすぐります。

ここの展示に限らず、JRの中央線開通120周年記念というイベントは鉄道マニア(鉄ちゃん・鉄子)でなくとも楽しめます。
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さて、錦絵や絵図・地図を楽しんで外に出ると、旧自証院霊屋が見えます。
慶安5年(1652)建立を移築してきたものです。気分だけ日光に行ったつもりで、彫刻や色彩をじっと見ます。

商店街を目指して東の方へ、歩いていると、豚汁の旗が見えました。
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ここでは焼きそばやソフトクリームといった夜店的な店が出ています。

引き寄せられていくと、おじさんが「江戸東京野菜だよ!」と豚汁(300円)を盛ってくれました。
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今、小金井では江戸東京野菜というイベントを行っているそうです。
Keitai_1024時半でたてもの園は閉園。あっという間にあたりは暗くなってきます。豚汁一杯で今日の夕食は十分でした。野菜のおいしい季節です。

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2009/11/06

新・根津美術館展

新創記念特別展 第1部
「新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形」

会期:     2009年10月7日(水)~ 11月8日(日)
会場:    根津美術館
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)

遅ればせながら根津美術館です。
この新創記念特別展は久しぶりのお披露目ということで、根津美術館のなかでも選りすぐりの品々が並びます。
今回、強調されていたのは「国宝那智瀧図」です。
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ただし、もう一つの注目はやはり新・根津美術館の建物でしょう。
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いっそう、モダンになりました。
とはいえ、やはり庭園は欠かせません。
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次の展覧会は18日から。

新創記念特別展 第2部
根津青山の茶の湯 初代根津嘉一郎の人と茶と道具
2009年11月18日(水)~12月23日(水・祝)

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2009/11/03

美しの和紙

美しの和紙
会期:2009年9月19日(土)~11月3日(火・祝)

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六本木は意外と子どもが多いところです。
親子で楽しむ展覧会、ということで子供用のパンフレットなどが充実しています。

目的は江戸時代の紙見本である「百工比照」でしたが、
古代から現代の資料まで揃っていてなかなか充実していました。

意外と、
面白かったのは、ふすまの下張りの段階展示。
「ふすまの下張り」……横溝正史の『八つ墓村 (角川文庫―金田一耕助ファイル)』を思い出してわくわくしたのは私だけでしょうか。
横溝正史のはふすまではないけれど、屏風の下張りに○○が張り込まれていて
明かりに透かすと読めるようになっていて…。

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2009/09/07

道教の美術

三井記念美術館で9月6日まで行われていました『道教の美術』展。なかなかマニアックな内容でした。

三井記念美術館はその位置からして趣のある場所です。日本橋室町は江戸時代なら大店が建ち並んでいた場所です。
今も、よく見てみるとその名残はあります。
このときは、JR神田駅で降りて歩いてみました。さくさく歩いて6分。のんびり歩いて10分というところでしょうか。
Asagao_005こちらはエレベータの扉。この重厚な雰囲気もなかなかです。Asagao_003

さて、展覧会はこの後関西方面を巡るので詳細は公式サイトをどうぞ。

そして、何がすごいといって、図録の厚さです。
Tao_2
A4サイズ
407ページ
重量1700g
2,500円

道教。日本には正式には入っていないはずですが、実はさまざまな文化・宗教に溶け込んでいます。それを解説しようというと、400頁を越えるのもしかたないのでしょう。

東京会場はこれで終わってしまいましたが、次は大阪・長崎で見ることが出来ます。
2009年9月15日~10月25日 大阪市立美術館
2010年1月23日~3月22日 長崎歴史文化博物館

大阪会場では、黒表紙バージョンの図録が販売されるようです。なかなか凝っています。

神仙に興味がわいたらまずはこちらからでしょうか。

これらは日本語訳されているので読みやすく入門にはよいでしょう。
でも、どちらかというと、仙人というとこちらのイメージかも知れません。
封神演義〈上〉 (講談社文庫)』読み物としておもしろいので、マンガ化もされました。(封神演義―完全版 (01) (ジャンプ・コミックス)
)ただし、マンガの方は別ものと考えた方がよいのでやはり活字をおすすめします。

関帝廟や安倍晴明、浦島太郎にまで触れるともう限りなく世界が広がってしまうので、まずはここまで。
そういえば、子どもの頃『霊幻道師』というのもありましたねえ。どちらかというと、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』の方が印象深いのですが。

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2009/08/14

百鬼夜行の世界

夏です。夏と言えば"妖怪"の季節?
本当は、別に季節ものではなかったはずの"あやかし"ですが、講談の影響でしょうか。
まあ、こう生温かい空気のなかでまんじりとしていると、妙な気配を感じるのかも知れません。
せめて、ぞーっと寒気を感じよう?というのでしょうか。

とはいえ、最近とみにファンが増えている、妖怪さん達。
水木しげるの鬼太郎シリーズ。子どもの頃見た初期作品はとても怖い世界でした。
アニメはどんどんかわいらしくなってしまいましたが、昭和40年代の子ども向けアニメや子ども向けドラマはけっこうホラーな要素を含んでいました。そして、京極夏彦氏のおかげでしょうか?江戸時代の鳥山石燕などの妖怪画が注目されるようになったのは。

さて、「百鬼夜行の世界」です。
これは、人間文化研究機構の連携展示なので、会場は2箇所に分かれています。
図録は共通ですが、チケットは共通ではありません。
単に同じテーマでそれぞれの館が展示を行っているということです。
ただし、期間はいっしょなので展示されているものはそれぞれの館に行かないと全部は見られません。
逆に言えば、両方行けば、百鬼夜行関連を一通り眺めることができます。

行く前に予習するなら、国文学研究資料館国立歴史民俗博物館のHPで確認するとよいでしょう。または、小松和彦氏の「百鬼夜行絵巻の謎 」を読んでみると、いっそう百鬼夜行に対する興味が深まります。
小松和彦氏の「百鬼夜行絵巻の謎
」どちらの会場も、冷房はばっちり!薄着のままで行くと本当に冷えますからどうぞお気をつけを。

○人間文化研究機構連携展示「百鬼夜行の世界
会期:2009年7月18日~8月30日

A会場:国文学研究資料館
最寄り駅:多摩モノレール高松駅
料金:一般300円
    高校生以下は無料!

B会場:国立歴史民俗博物館
最寄り駅:京成線佐倉駅
料金 : 一般420円
     高校生・大学生250円
     中学生以下無料
     ※毎週土曜日は、高校生の入館が無料!

図録は『百鬼夜行の世界』 1800円。国文学研究資料館と国立歴史民俗博物館とで販売しています。
国立歴史民俗博物館では郵送も依頼できます。

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2009/06/13

奇想の王国 だまし絵展

Bunkamura20周年記念特別企画
「 Bisual Deception 奇想の王国 だまし絵展
会期:2009年6月13日(土)~8月16日(日)
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
開館時間:10:00~19:00 毎週金・土曜日は21:00まで
最寄り駅:渋谷駅

割引クーポンはこちらから

始まりました!
実は、この「だまし絵」というジャンル好きなんです。

だまし絵。以前、別な展覧会ではこのような趣向をトリック・アートといっていたように思いますが、
今回のテーマは「奇想の王国 だまし絵展」です。

東京会場ではこんな感じでしょうか。
○17世紀・オランダ・静物画・トロンプルイユ
○16世紀・ハプスブルクとアルチンボルド
○19世紀・アメリカントロンプルイユ
○日本のだまし絵
○20世紀・シュルリアリスム/マグリット・ダリ・エッシャー
○現代アート
HPの解説と異なって、まず一見普通の絵に見えてもよーく見るとあれ?枠から人が出てくる?というようなオランダ絵画から始まります。それからおもむろにかの有名なルドルフ2世の絵とダブルイメージの絵画となります。
単に時代順に並べるのと異なり、穏やかな導入~驚きの作品~近現代へという目を引きつける構成です。

だまし絵には
(1)トロンプルイユ(目だまし)Trompe-l'œil
(2)ダブルイメージ(あるものを別な物に見せる)
(3)アナモルフォーシス(歪み絵)
などがあります。

日本の作品もあります。
描表装に影絵に鞘絵、これらは見てのお楽しみということで。

久しぶりに土曜日の渋谷の人混みを抜けて行きましたが、本当に渋谷は若者の街です。
展覧会初日でしたが、けっこう人が入っていました。ここは夜間開館を行っているので5時過ぎでしたが観客も若者が多くて驚きます。まあこのテーマなら確かに若者向きかも。
カップル率が高いのはなぜ?
でも、これは謎解きの楽しみもあるので、確かにデート向きですね。
最後の現代アートの写真(本城直季)の技法を男の子がいっしょうけんめいに女の子に説明しているのが微笑ましかったです。

図録は2,500円。この分野がお好きならこれらの本もおすすめです。


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2008/06/17

ムーサの神殿

友人に教えていただくまで気づいていませんでした。

丸の内本店~専修大学図書館「特選」貴重書展
~「ムーサの神殿」時代を超え語り継がれた書物

会期:2008年6月13日(金)~6月19日(木) 9:00~21:00 (※初日は10:00開場/最終日は15時閉場)
会場:丸善・丸の内本店4階ギャラリー
最寄り駅:JR・地下鉄ともに東京駅

入場無料です。

あと2日しかありません!

専修大学所蔵の日本の古典籍は蜂須賀家旧蔵本などが有名です。
ところが菊亭文庫など思った以上に奥が深いコレクションでした。
豊臣秀吉の書写になる「源氏物語のおこり」といったものもありました。

今回おもしろかったのはベルンシュタイン文庫のフランス革命資料でしょう。
『フランス赤書』赤字決算の報告書だからって赤字で印刷する?!

詳細は丸善のオンラインカタログで見られます。

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2008/06/02

中国の絵入本

天理ギャラリー第134回展
中国の絵入本
-明・清時代の版本を中心に

会期:2008年5月18日(日)~6月15日(日)
会場:天理ギャラリー(東京天理教館9階)
入場料:無料
最寄り駅:JR神田駅西口
      地下鉄新御茶ノ水駅・小川町駅・淡路町駅

Tyuugokunoeiribon

ポスターになっているのは、『万寿盛典初集』120巻のほんの一部。
清朝第4代康煕帝の還暦を祝う北京の町の様子を描いたもの。
康煕56年(1717)刊行。
精密です。

天理ギャラリーはそれほど広い場所ではありません。そこに、めいいっぱい絵入の本を並べてある光景は壮観です。説明パネルも丁寧ですが、目を引くのは展示ケースいっぱいに広げられた絵です。
本当は、書物なのですから全部ゆっくり読みたいところですが、展示でそれは不可能。
まして、相手は貴重本。
それでも、一見、難解に見える漢籍も絵入りで読むと楽しいものです。

ところが、関東もいよいよ梅雨入りとのことです。rain
雨の日はおいしいお茶と読書が似合います。

ということで、

中国の印刷に関する参考文献をいくつか。

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2008/04/11

伊勢物語鎌倉末期から室町時代の写本

第33回展 鉄心斎文庫所蔵「伊勢物語 鎌倉末期から室町時代の写本」
2008年4月11日(金)~20日(日)

場所:鉄心斎文庫伊勢物語文華館(最寄り駅 小田急線富水)
開館時間:10時~4時

伊勢物語のコレクションで有名な鉄心斎文庫伊勢物語文華館の春の展示が始まりました。
今回は「鎌倉末期から室町時代の写本」です。

伝二条為氏筆の伊勢物語をはじめとして、28点の写本が並びます。
先日、出光美術館で伊勢物語展がありましたが、
ここでもまた、伊勢物語の書写のひろがりを感じることができます。

写本、つまり手書きの本です。よーくみて見ると字を飛ばしたところを補ったり、
ほかの本と校合して朱で傍書してあったり、
書写に対する真摯な姿勢を見ることができます。

絵巻なども出ていますが、一回りした後に、ご対面するのは山崎龍女の「業平涅槃図」。
箱書が江戸時代の有名人なのでここも注目どころでした。

ここまできたのだから、箱根湯本まで足を運びました。
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遠くの山の桜はまだまだきれいです。
とはいえ近くの桜はもう葉桜。
最近目にする一本の木に紅白の花が咲いている木。
源平桃と聞きました。

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