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2005/12/31

湯島天満宮宝物殿3

いよいよ大晦日!
大晦日といえば、借金取りがやってくる~。というのは江戸時代の話。ふだんはツケで買物をして、大晦日にその代金を支払うというところから、話が展開するのが西鶴の『4094600272世間胸算用』です。

 現代の東京に住んでいる身でも充分楽しめます。せっかくなのだから時節にふさわしく(?)『世間胸算用』を読みたい一日です(現実には忙しい一日でしょうけれど。まだ、年賀状を作っていたりして……)。

さて、湯島天神様3回目です。DSCF0386実は、実家から頼まれて、受験生のためにお守りをいただきに来たのです。
そこで、HPから授与品の一覧を見てみるとさすが、学業の神様、学業4点セットがあります。また、ここには出ていない授与品もありますので、ご注目。昨年来たときにあったキティーちゃんの人形がお守りを抱いているお守り(?)は27日にはまだ出ていませんでした。「新年になってから」だそうです。それにしても、お守りを授与してくださる巫女さん(アルバイトさんでしょうけれど。毎年募集しているみたいですね。HPにありました)のおだやかな口調がすてきでした。05-01-07_17-12
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 また、ここではおみくじもいろいろあります。普通のおみくじ・恋みくじ・そして、獅子舞の自動販売機によるおみくじです。これはなかなかこっていて、おみくじを獅子がひくという動きをします。どこか、からくり人形というか、クレーンゲームのようなものを連想させます。

 31日の午後5時から年越しの大祓式があります。
そして、いよいよ初詣です。

 この一年お世話になりました。また、このブログに訪れてくださりありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えくださいますよう祈念申し上げます。

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2005/12/30

湯島天満宮宝物殿2

DSCF0384湯島天神さまの続きです。
湯島天満宮宝物殿は1階に御神輿が並び、地下1階が展示室となっています。HPで展示作品一覧を見ると、近世~近代の「天神図」が並んでいたのですが、実際に行ってみると、今は近代画の「梅図」の特集となっていました。お正月と2月は「梅」なのだとか。
DSCF0382
 江戸時代の、近衛信尹や狩野探幽、金地院崇伝の天神様を期待していたのでちょっと残念でしたが、近代の梅も「一足お先に春を迎えた」ような気持ちになります。
 安田靭彦、小林古径、堅山南風、竹内栖鳳、横山大観、杉山寧、奥村土牛、堂本印象、中村岳陵、菱田春草、前田青邨、松林桂月、川端龍子、などの人々の梅の絵の中、伊藤深水はやっぱり美人画。梅も背景にありましたけれど。さまざまな梅が並ぶ中、人物の姿は目立ちます。
 (続く)

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2005/12/29

湯島天満宮宝物殿1

湯島天神
天満宮というと、大宰府天満宮大阪天満宮北野天満宮や、亀戸天神社などなど全国にたくさんの「天神さん」が祭られた神社がありますが、ここ、湯島天神も古くから有名な天神様です。

パンフレットの『湯島天神略記』によると、そもそもは雄略天皇の二年(458)に天之手力雄命をお祀りし、創建されたことがはじまりで、正平10年(1355)に菅公を崇めて勧請(神様の分身または分霊を呼び祀ること)し、文明10年(1590)に太田道灌が再建したとのこと。DSCF0383さて、ここには宝物殿があります。
続きはまた明日。

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2005/12/28

「山内一豊とその妻」展

いよいよ年末です。今年もそろそろ暮れようとしています。
28日までお仕事という方も多いのではないでしょうか。また、国立の美術館博物館などは28日から休館日になるところも多いようです。
 と、思ったら江戸東京博物館は28日を臨時開館することに決定!やはり、大河ドラマ『功名が辻』特別展「山内一豊とその妻」が23日に始まったばかりですからがんばっているようです。
yamauchikazutoyoto
 今年は、というより来年は1月2日から開館する美術館博物館が多いというのも楽しみです。おまけに、1月9日も休日ですが開館するようです。ちょっとうれしいかな。

期間: 平成17年 12月23日(金・祝)~平成18年2月5日(日)
会場: 江戸東京博物館 1階 企画展示室
開館時間: 9時30分~17時30分 (木曜・金曜は20時まで)
*1月2日(月)、1月3日(火)は午前11時~午後5時30分

 江戸東京博物館のうれしいところは、木曜日も夜間開館していることですね。

 さて、その中身は……
 今、植物画に興味があるので気になるのは、乗物。yamanoutinorimono
でも、実際に使うにはもったいないような。
そして、気をつけなければならないのが「古今和歌集高野切本 巻第二十」土佐山内家宝物資料館蔵 これは展示期間が12月23日~1月4日と短いようです。yamanoutikouyagire

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2005/12/27

26日の朝

23日の忘年会を、クリスマスパーティと思っていましたが、冷静に考えると、天皇誕生日でした。
 
 宮内庁のHPを眺めながら、ふと思い出しました。そういえば佐倉の歴史民俗博物館に秋篠宮ご夫妻がおいでになったとか。なまず以外にもご興味がおありなのかな。と、思っていましたら、皇太子殿下もおいでだったようです。公務とはいえ、いろいろな博物館に行けるのはうらやましいけれど、興味がなかったらたいへんかも。 人間文化研究機構連携展示だったのに、国文学研究資料館にはおいでにならなかった。がんばれ、国文研!でも、国文研って要するに「資料館」であって、研究の場というか、図書館であるのですよね。展覧会の会場としてはちょっと……というか、ずいぶん性質が違います。あと2年で立川へ移転してしまいます。

25日からだったでしょうか。TVCMで「佐野厄除け大師」の案内が流れるようになりました。もうすぐお正月。
25日にはもうクリスマスの飾り付けがはずされ、26日にはいっきに大晦日お正月の雰囲気へと街の様子も変わります。でも、子どもの頃は26日の朝にプレゼントを発見するのじゃなかったかな?
 いまやクリスマスのクライマックスはクリスマスイブになってしまいました。やはり、なにごとも前夜祭が一番盛り上がるということでしょうか。大晦日の盛り上がりも楽しいですよね。

この時期の神社仏閣は、平日とはまた違った趣があります。

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2005/12/25

スコットランド国立美術館展

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スコットランド国立美術館展―コロー、モネ、シスレー、そしてキャメロン

会場 Bunkamuraザ・ミュージアム
2005年11月5日(土)~12月25日(日)
いよいよ明日で終了です。クリスマスムードの渋谷は本当に混雑しています。道を歩いている途中で、サンタさんやトナカイさんにすれ違います。それもまた一興かもしれません。

図録は2,000円。

 National Galleries of Scotlandのホームぺージはこちら
Online Collectionsの見せ方がおもしろいです。
たとえば、subject searchiのCOSTUMEを選ぶと、さらに選択肢。その選択肢にはRed hair とかKiltsがありましてスコットランドらしいと感心します。そしてWigs、カツラといいましても別に髪の量を気にしてつけるものではなく、ヨーロッパでは普通におしゃれ(もしくは正装)ということです。

本物を見る、これが一番いいことですが、その前に予習する。または、見た後でいっそう余韻を味わうために勉強するのもいいものです。知識が増える(というより「おおっ!」というか「Eureka!」というこの)瞬間がやめられません。

というのも、Red Hairとか、そういうキーワードで日本美術を分類することはないでしょうから。やっぱり「ちょんまげ」とか「引目鉤鼻」で分類するかなあ?動物で分類ということはできますけれど。

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2005/12/24

クリスマスにお泊り(-_-;)

 Merry Christmas!
 クリスチャンではなくともイベントを愉しみたい!次は、4月の花祭り(仏陀のお誕生日)に盛り上がりたい。
 いえ、その前にお正月が待っています。

 今年は23日が天皇誕生日でしたので、3連休となりました。22日は冬至でしたので南瓜を食べてゆず湯に入って、さて連休初日。お昼頃S女史から忘年会の具体的な案内が来ました。あ、ほんとうにやるんだ。前もって、「23日に実施」とはいうものの、前日まで人が集まらないらしいと聞いていたので中止かと思っていました。そこで、のんびりと年賀状のデザインを作りながら3時まで過しました。

 なかなかいい犬の絵が見つからない…というか、前日に研究室でNさんが若冲の犬の絵を印刷している姿を見ていただけに、同じものは選べない!とあせります。宗達の『双犬図』を考えていたのですが、年賀状のデザインにしてみたら気に入りません。犬は一匹で雄々しくあってほしい。そういえば、犬図って意外と一匹じゃないものが多いみたいですね。
 若冲なら『百犬図』を考えていましたが、絶対誰かが使っていそう。ちょっとタレパンダみたいな犬がいっぱいいてかわいいですからね。
inuそこで、やはり困ったときの「板カルタ」です。
北海道の板カルタをいろいろ試しました。実は去年も同じことをしていました(-_-;)

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結局、赤い和紙折紙の上に散らして、携帯で撮影。
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わたのはら八十嶋かけて漕出ぬと 人にはつげよあまのつりぶね
あまつ風雲のかよひ路吹とぢよ 乙女のすがたしばしとゞめん
住の江の岸による波よるさへや 夢のかよひ路人めよくらん
ちはやぶる神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くゝるとは
花さそふあらしの庭の雪ならで ふり行ものは我身なりけり
秋の田のかりほの庵のとまをあらみ わがころもでは露にぬれつゝ

こんな感じかな。

 が、最後の最後にパソコンがふり~ず。遅刻してしまいました(T_T)

 そして宴会。もとい、クリスマスパーティ。でも、まったくクリスマスの話題ではありませんでした。適当に集まったのでまず、自己紹介から。ところが、ばらばらに集まったので、人が来る都度自己紹介。
 唐突にあらわれたT先生に「先生、クリスマスなのになんでここにいるんですか?」
「そういう君には明日なにかクリスマスらしいことがあるんか?(京都弁)」「うっ…」
墓穴を掘って自ら埋まっただけでした。でも、先生モスチキンおいしかったです。ごちそうさまでした。

 夜の11時近くにT先生もさすがに「わしは帰る」。そろそろお開き…といっても、これから片付けて…、やっぱり片付けないで帰るわけには行かないだろうな…仕方がありません。「じゃあ、私は漫画喫茶に泊まるね(一度やってみたかった)♡」ところが、S女史、「私のお泊りグッズがありますから大丈夫です。電気毛布に寝袋があります。床に敷くマットもあります。」そして、S女史は2時過ぎに「明日朝6時に出る仕事があるから」と言って、タクシーで新宿へ帰っていきました。やっぱり、都心部在住はいいなあ。明後日から彼女は上海に調査に行ってしまうので、体調が心配です。残った面々は結局、適当に雑魚寝しました。いいトシをして何をやっているんだわたし。冷静に考えれば、11時の段階で「お開き!さあ片付けて!」と号令すればよかったのか。酔っていないつもりでも酔っ払っていたのでしょう。

昨夜の話題で覚えていること。
○ 東大の駒場校舎にはフレンチレストランがあるということ(今まで図書館を使っていても気づかなかった)。
○ 理系と文系および情報系のコミュニケーションための共通の話題としてアニメの話題は結構むずかしいということ。
 普通の、20代の女の子には無理だったか。Mさんごめんね。相手を選ばないと難しいね。特に、酔っているときだけに、熱くなってしまう。演説している若いS女史の知識の豊富さにびっくりすると同時に、リアルタイムで見ている身としてはちょっと違うんじゃないかと言ってみたいがそういうまとめ方もあるかと静観してみる。ヤマトにガンダムか。また、ジブリ作品はきらいだ、といいながら、個々の作品のスポンサーのつきかたから作品を論ずるそのアツさには驚いた。研究発表のときは妙にぶりっ子(死語)というかおしとやか風なのにこの熱の入り方はなんだろう?S女史。
ちょうど、Tak氏の「弐代目・青い日記帳」上野の森美術館のガンダム展を紹介していたので、「こういう紹介があるよ」と見せたところ、「GUNDAM展行きましょう!」と叫んだのは幹事のKちゃん。彼女だけはGUNDAM展を知っていたようです。
○ 葬送儀礼というか、お墓はいつごろからつくられたのか。話は古墳から始まってしまったが、実際、庶民の場合はどうだったか。T先生がやたら、怪談話をしたがっておられたのは若い女の子(私ではない)が相手だったからかな?
○ 宗教の二極分化について。
○ お酒の歴史。
およそ、クリスマスとは程遠いなあ。

翌日24日は晴天!クリスマスにお泊りしちゃった♡というには、色気のない朝であった(いえ、別になにかしたかったわけではありませんけどね)。

今日の一首「花さそふあらしの庭の雪ならでふり行くものは我身なりけり」。

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2005/12/23

国立西洋美術館のクリスマス

05-12-11_16-27
終わった後でごめんなさい。
国立西洋美術館で10月8日~12月11日まで行われていました。
CHIAROSCURO:Chiaroscuro Woodcuts from the Frits Lugt Collection in Paris
キアロスクーロ―〈フリッツ・ルフト・コレクションの所蔵作品による〉ルネサンスとバロックの多色木版画

すると、入口にはクリスマスツリー。05-12-11_16-26植栽にもイルミネーション。05-12-11_17-21
イルミネーションに囲まれた「カレーの市民」こころなしか困惑顔にも見えました。

キアロスクーロとは、辞典によると「明暗」。
chiaroscuro
1 〔画〕キアロスクーロ,明暗法.
2 キアロスクーロ画,淡彩明暗画.
語源 イタリア語←ラテン語clarus(明るい)+obscurus(暗い).

版画の技法として同系色の版を重ね合わせて刷ることによって、微妙な明暗や立体感を表現することに成功したとのこと。
日本では、浮世絵の技法を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
今回の展覧会はパリのクストディア財団の作品とアムステルダム国立美術館が所蔵する2点を加えた合計112点の作品でキアロスクーロ木版画の流れを概観するというものです。

と、書いてきて、リンクをはろうとアムステルダム国立美術館のHPを見て「おおっっ」とうなってしまいました。どこに何があるの?このHPは絵はふんだんにあるし、見ごたえは充分なのですが、…難しい。ようやく英語解説を見つけました。(ほっ)語学が苦手な日本文学専攻の私でもまだ英語の方がわかるような…気がします。→アムステルダム国立美術館英語版。
クストディア財団トップページ(三ヶ国語の入口があります)。

国立西洋美術館は27日まで開館しています。常設展を愉しみながら、西洋美術館のクリスマスも楽しそうです。特別展のない時期の最大のお楽しみ。それは、「貸切」。ふっふっふ。。この部屋は今、私一人のもの!という瞬間です(学芸員さんごめんなさい)。ペアの人は言うまでもありませんね。でも、「見ぬ世の人」と語り合うのもいいものです(声を出しては変な人になってしまいますが)。

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2005/12/22

黄金の分銅―天下人の遺産

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三井家のコレクションを見て、ふと思いました。
やっぱり財閥はスゴイ。

お金持ちになりたい……いえ、生活できればいいのですけれど、……あさましいけれどふと思うとき。

一攫千金。夢ですね。どうせなら豪快に大泥棒など目ざしてみたい。シャーロック・ホームズよりはアルセーヌ・ルパンの方が好きでした。石川五右衛門。ねずみ小僧治郎吉。三億円事件とか。

よーし、勉強してみよう。泥棒についてではありません。お金についてです。05-12-21_14-39

というわけではありませんが、三井記念美術館から歩いて5分、日本銀行を見ながら進むとこの博物館はあります。
日本銀行金融研究所 貨幣博物館
企画展 黄金の分銅―天下人の遺産
平成17年12月17日(土)~平成18年3月12日(日)
地下鉄半蔵門線三越前駅よりすぐ。
入場無料です。

分銅金とは、安土桃山~江戸時代にかけて、戦や非常時の備蓄用としてある一定の重さ、大きさの分銅の形に鋳造された黄金の金塊。「大分銅」と「小分銅」とがあったとのこと。詳細は貨幣博物館のHPへどうぞ。

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2005/12/21

美の伝統 三井家 伝世の名宝(後期)

開館記念特別展Ⅰ 「美の伝統 三井家伝世の名宝」mitsuike
三井記念美術館
前期10月8日(土)~11月13日(日)
後期11月17日(木)~12月25日(日)

以前ご紹介しました 三井記念美術館の開館記念特別展Ⅰがもうすぐ終了します。

展示の内容も前期とは多少変わっています。jitugetu『日月松鶴図屏風』が出ています。
重要文化財です。室町時代に流行した日月屏風の形式……と、気になったのはツル。頭(顔も)と足が赤くて腹が黒くて羽は黒(深緑?濃紺?)~灰色のグラデーション。もちろんタンチョウヅルではありません。
マナヅル(真鶴)です。
鹿児島県の出水市にはマナヅルやナベヅルが冬になると飛来するそうですが、そのマナヅルです。
北海道生まれの私には、ツルというと、タンチョウヅルしか思いつかないのでなんだか新鮮です。なんだか妙な色あいの鶴だなあ。この屏風ではやはりマナヅルの方が画題としてふさわしかったのだろうか?と、妙なことを考えてしまいました。江戸時代の記録にはやたら食用に鶴を献上するという記事がありましたが、おいしいのかなー?
三井文庫には円山応挙の『海波群鶴図屏風』を原図とした三井高福の『海辺群鶴図屏風』もありますが、今回は出ていませんでした。こちらなら、タンチョウヅルとマナヅルが並んでいます。図録ではp.60にあります。

そうそう、今回の図録は全213ページにもなる、ずしりとした質感のあるものです。そして!今回展示されていなかったものも入っています。
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12月25日に終了するのは「開館記念特別展Ⅰ」です。そして、「開館記念特別展Ⅱ」は1月7日(土)~2月12日(日)今度のテーマは『日本橋絵巻』です。この図録は「開館記念特別展」を通しての図録ということです。
この歴史的な建物の向かいになつかしいのれんがあります。05-12-21_14-07
三井越後屋ステーションです。

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2005/12/20

江戸時代の大名―日向国延岡藩内藤家文書の世界

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2005年度特別展
江戸時代の大名―日向国延岡藩内藤家文書の世界

2005年10月15日~12月11日 明治大学 博物館特別展示室(東京/お茶の水)

明治大学駿河台キャンパス。JR御茶ノ水駅、御茶ノ水口を左手に曲がって、明大通りの坂を下ると、いくつかの建物群が右手に見えます。明大通りから階段を上ってちょっと奥まったところにあるアカデミーコモン、その地階に明治大学博物館があります。以前は、明治大学刑事博物館という名称で別の建物の3階か4階にあったように思いましたが、明治大学は大きくかわりました。その変化の一つが、この博物館です。meijidaigaku
明治大学の常設展は商品・刑事・考古の三部門からなります。特徴的なのは刑事部門。基本は〈日本の罪と罰〉といった法令や、十手などですが、海外の拷問道具「鉄の処女」などもあります。

さて、今回の内藤家文書ですが、江戸時代の大名・内藤家は上総国佐貫→陸奥国磐城平→日向国延岡を藩領とした譜代大名です。文学の分野では内藤義概(義泰、俳号風虎)[1619-1685]、とその息義英(俳号、露沾)が有名です。内藤家には若いころの松尾芭蕉(当時の俳号は桃青)が出入りしていたためことが知られます。今回の展示では『六百番誹諧発句合』(延宝5年[1677年])が出ていました。ここでは露沾と桃青の句合を北村季吟が判定している部分を掲出しています。

 左 時鳥       露沾
一声や千万人のほとゝぎす 
 右 端午       松尾桃青
あすは粽難波の枯葉夢なれや

勝ったのは左でした。

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2005/12/18

新内節演奏会報告

2005年12月17日(土) 於東洋大学
『新内節演奏会』の報告です。
DSCF0372
演目は 『関取千両幟』
出演は 
浄瑠璃 新内勝英太夫さん
三味線 新内勝史郎さん
上調子 新内剛士さん
(写真では左から順に並んでいます)
B0000C9VLW新内節

新内勝史郎さんが新内節について解説をしてくださった後、『関取千両幟』を上演。

享保年間(1716~1735)末、江戸に下った加賀太夫(1686~1757)が、延享2年(1745)に富士松薩摩と改姓独立し、富士松家を創立した時から「新内節」の歴史は始まる……とのこと。
(『藤根道雄遺稿集』『新内節散歩』抜粋・当日配布資料より)

さらに質問会。
「現在、どこに行けば新内節は聞けるのですか」
以前は本牧亭などで上演されていたそうですが、今はもうないので不定期ということです。
「新内節の方はどのくらいいらっしゃるのですか」
40人ほど?とのこと。プロとして生活することはたいへん難しく、みな高齢化しており、そのなかで最も若手なのが新内剛士さん(20代)だそうです。人間国宝の新内仲三郎氏のご子息。その上の年代はもう30代後半とか。

このような、質問が年配の方々からあったあと、学生からの質問は、撥のことなど楽器に集中。
イメージは「必殺仕事人」?らしい。でも、けっこう積極的でバンド系の人も多かったのかな。
新内勝史郎さんは丁寧にいろいろな質問に答えてくださいました。

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太田記念美術館特別展『浮世絵の楽器』で10月に展示していた「江戸名所百人美女妻恋稲荷」。
このときには新内剛士さんと新内仲三由貴さんが「明烏」を演奏なさったようです。
浮世絵を見たり、演奏を聞いたり、こういった機会が増えるといいですね。

太田記念美術館では、12月1日(火)~12月20日(火)まで、「一足早い新春展」、
1月3日(火)~1月26日(木)、2月1日(水)~2月26日(日) 館蔵名品展
が行われます。
roujouyuuenzu
いよいよ、新春の足音が近づいてきました。お正月くらいはこう遊んでいたいものです。

ただ、しばらくは寒そうです。どうぞ風邪などにお気をつけくださいませ。

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2005/12/17

新内節

唐突ですが、「新内節」の会はいかがでしょうか?

直前ではありますが、12月17日(土)午後4時 開場
                       午後4時半開演
                       午後6時ころ終演予定です。
会場は、東京、白山の東洋大学 地下2階井上円了ホールです。
入場無料。入口で資料を配布します。

新内節とはどんな音楽か?小学館の国語大辞典では次のように説明しています。

しんない‐ぶし【新内節】 浄瑠璃の一流派。延享二年宮古路加賀太夫が、宮古路節(豊後節)から脱退し、富士松薩摩を名乗ったが、その遠祖。この富士松節から出た鶴賀若狭掾の門弟に鶴賀新内がおり、その初代新内までは鶴賀節といわれたが、文化年間の二世新内から新内節というようになった。劇場から離れ、吉原その他の「流し」が中心となり、煽情的で江戸情緒を濃厚に伝える。

しんない‐ながし【新内流】 
1 新内節の三味線を二人で、地と高音を弾き合わせながら街頭を歩き、客の求めで新内節の一曲または一節を語り、祝儀をもらう芸人。また、その芸能。
2 歌舞伎音楽で、1で用いる曲を流用し、江戸の下町や大川端などの夜ふけを描写するもの。《季・夏》

要するに、時代劇(江戸を舞台にしたもの)などで、三味線を弾きながら歌って歩くきれいなお姉さん(しゃれたお兄さん?)が出てくることがありますが、そういった芸ですね。

想像してみましょう。江戸時代。川べり。柳の木なんかがあって葉が揺らいでいる。そこを歩く流しの三味線弾き。
粋ですねえ。歌舞伎なんかでは新内節だけで、情景描写がなされます。

いえ、実は私もきちんと聞いたことはないのです。

今、研究している江戸初期の親王さん。世阿弥が登場する歌徳説話の研究からはじめてみたら、和歌じゃなくて狂歌を詠んでいるし、椿の絵に讃は書いているし、源氏物語は書き写しているし…、書家なのね?おまけに京都の遊郭で遊女に音曲を教えていた?次は歌謡ですか。それを記録しているのは大田南畝や曲亭馬琴。狂歌師、考証家、読本作者?わたしは和歌と狂歌と絵画と源氏物語と芸能を研究しているのね…?。おもしろいくらいに資料が増えていくけれど、研究としてまとまるのか?いったいどこへ行くんだ私の研究?恐るべし江戸時代、遊女の歌謡まで来てしまったかと笑い転げていたところ、

東洋大学で十返舎一九を研究している先生から「よかったら新内節を聞きにおいでよ。大勢大歓迎。」とのお言葉。江戸の初期と後期ではずいぶん違いますが雰囲気を味わうだけでもおもしろそうです。

折しも、今、東洋大学の入口はイルミネーションをやっています。hakusan_map


正門から続く長い階段。そこは「甫水の森」と名付けられています。夏はせせらぎ、冬はイルミネーション(?)。階段を上り詰めると妖怪博士と異名をとった東洋大学の創設者井上円了先生の銅像がお出迎えをしています。
その正面が井上円了ホールです。

最寄り駅は地下鉄三田線なら白山駅。地下鉄南北線なら本駒込駅。お食事どころは…学食?地下の学食はいろいろなお店が入っています。

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2005/12/13

東海道 掛川宿

静岡県掛川に行きました。
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掛川から見た夜明けの富士山。ちょーっと遠すぎて見えないかも。
磐田に調査に行くついでに掛川で一泊。うっかり失念していましたが、ここは、来年のNHK大河ドラマ『功名が辻』山内一豊と千代ゆかりの地だったのですね。
そういえば、いつの間にか『義経』が終わっていたし、もう年末です。あらら?何か足りない。今年は『忠臣蔵』はどうしたのかな。14日が討ち入りの日だったはずですが。泉岳寺はにぎわったのでしょうか?

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2005/12/04

大坂歌舞伎展

日英交流 大坂歌舞伎展―上方役者絵と都市文化
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会場 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
会期 2005年12月1日(木)~2006年1月20日(金)
主催 大英博物館大阪歴史博物館/演劇博物館
協力 財団法人阪急学園池田文庫松竹株式会社/ヤマトロジスティクス株式会社/立命館大学アートリサーチセンター/ANA

大英博物館巡回展です。先日まで大阪歴史博物館で行われていた展覧会が東京に来ました。

論文を書いている最中、念のため見ておきたい論文(随筆?)が出てきて、掲載誌を調べてみると兵庫県のお能の会の会誌でした。国会(図書館)へ行こうか、どうしようかと一瞬迷って、webcatで調べてみると早稲田大学の演劇博物館にあることが判明。
早速行ってきました。ついでに展示を拝見。一般の入館料は500円。ここは歴史的な建物を利用しているので階段を上り、1階から2階まで特別展示だけでも4つの部屋を巡ります。3階は常設展。久しぶりに木の床を踏みました。
そして、この展示は建物の雰囲気もあいまってとっても濃密な内容になっています。江戸時代の文化文政年間、それも大坂(江戸時代ですから表記は大阪ではありません)の歌舞伎です。
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大坂図屏風を初めて見ました。金の雲の隙間から見えるのはほとんど川。見事です。

図録は2,500円。

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2005/12/01

12月の展覧会

気がつけば12月。
ここ最近更新が遅れていてすみません。TBとコメントをくださったみなさま、ありがとうございます。論文が一段落つきましたらまたがんばります。ごめんなさい!

改めまして12月の展覧会です。

雅美と超俗―琳派と文人画派 2005年9月17日~12月4日 逸翁美術館(大阪/池田)
イスラム美術展 宮殿とモスクの至宝 2005年10月1日~12月4日 世田谷美術館(東京/用賀)
特別展「華麗なる伊万里・雅の京焼」 2005年10月4日~12月4日 東京国立博物館表慶館(東京/上野)
秋季特別展 宗因生誕400年 宗因から芭蕉へ 2005年10月22日~12月4日 柿衞文庫(伊丹)
特別展 ミラノ展 2005年10月25日~12月4日 千葉市美術館(千葉/千葉市)
特別展「北斎展」 2005年10月25日~12月4日 東京国立博物館平成館(東京/上野)
江戸の人形文化と名工原舟月 2005年10月8日~12月4日 とちぎ蔵の街美術館(栃木/栃木)
茶の湯の裂地 2005年9月10日~12月11日 野村美術館(京都)
鈍翁と耳庵の風流 2005年9月16日~12月11日 湯木美術館(大阪)
ニューヨーク・バーク・コレクション展 2005年10月4日~12月11日 広島県立美術館(広島)
キアロスクーロ―ルネサンスとバロックの多色木版画 2005年10月8日~12月11日 国立西洋美術館(東京/上野)
2005年度特別展 江戸時代の大名 日向国延岡藩内藤家文書の世界 2005年10月15日~12月11日 明治大学博物館特別展示室(東京/お茶の水)
特別展 高取焼―遠州高取と古高取 2005年11月12日~12月11日 根津美術館(東京/表参道)
釜の歴史 室町から現代まで 弐 2005年9月6日~12月18日 大西清右衛門美術館(京都)
秋季特別展 琳派展Ⅷ「俵屋宗達ー琳派誕生」 2005年9月16日~12月18日 細見美術館(京都)
特別展 顔真卿と漢字の歴史をたどる―館蔵の名品より 2005年10月18日~12月18日 書道博物館(東京/鶯谷)
狩野派展 2005年10月7日~12月18日 大倉集古館(東京/虎ノ門)
古今和歌集1100年・新古今和歌集800年記念 平安の仮名、鎌倉の仮名―時代を映す書のかたち 2005年11月5日~12月18日 出光美術館(東京/日比谷)
誘惑の光景  2005年11月12日~12月18日 静岡県立美術館(静岡)
プーシキン美術館展 2005年10月22日~12月18日 東京都美術館(東京/上野)
江戸と桐生 華やかなりし文人交流展 2005年11月19日~12月18日 群馬県立近代美術館(群馬/高崎)
山辺知之先生追悼特別展Ⅱ 世界の染織 2005年10月29日~12月20日 遠山記念館(埼玉/桶川・川越)
常設展 錦絵にみる江戸の食文化 2005年9月12日~12月22日 味の素食の文化ライブラリー(東京/高輪台)
所蔵 近代日本美術の巨匠たち―大観・春草・玉堂・栖鳳とその周辺 2005年11月27日~12月24日 MOA美術館(静岡/熱海)
古伊万里展 2005年9月10日~12月24日 松岡美術館(東京/白金台)
初期伊万里と陶片展 2005年10月1日~12月25日 戸栗美術館(東京/神泉)
三井記念美術館 開館記念特別展Ⅰ「美の伝統 三井家伝世の名宝」 2005年10月8日~12月25日 三井記念美術館(東京/三越前)
スコットランド・ナショナル・ギャラリー展 2005年11月5日~12月25日 BUNKAMURAザ・ミュージアム(東京/渋谷)
特別展 南仏モンペリエ ファーブル美術館所蔵 魅惑の18-19世紀フランス絵画展 2005年11月15日~12月25日 大阪市立美術館(大阪)
特集陳列 古今集1100年新古今集800年記念/和歌と美術 2005年11月23日~12月25日 京都国立博物館(京都)
赤ずきんと名作絵本の原画たち 2005年11月26日~1月15日 板橋区立美術館(東京/高島平)
パール展 2005年10月8日~1月22日 国立科学博物館(東京/上野)
花鳥風月―屏風絵の世界 2005年12月23日~2月12日 静岡県立美術館(静岡)

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